連載|第28回『男性用スーツを着た時に「男じゃないのに男の人に思われたらど うしよう」と不安になることを少しだけど対処できるようになった』

 先日、筆者は久し振りに男性用スーツを着て、電車に乗りました。夏だからか、クールビズを取り入れる企業が増えたからか、自分が乗った電車には男性用スーツを着ている人はほとんどいませんでした。そのおかげか、その日は「自分は男だと思っていないのに男性用スーツを着ている」と思わなくて済みました。その日に乗った電車に男性用スーツを着た人がたくさんいたら、1日「自分は男だと思っていないのに男性用スーツを着ている」と思って、「自分のことを勝手に男の人としていることが分かることを言う人がいたらどうしよう」と不安になっていたと思います。
 筆者は、数年前だと「自分のことを男だと思っていない」ということを言葉にすることができませんでした。だから、男性用スーツを着ることを自分なりの言葉で表現することができず、自分のことだけど他人事のように思えることができませんでした。今は、「自分が男性用スーツを着ることは男装」と表現できるようになったので、男性用スーツを着ている時はいつもとは違う別の自分と思えるようになりました。そう思うことで、男性用スーツを着る時の不安は少なくなりました。それに、自分が着ても不安に思わなくてもいい男性用スーツ、ワイシャツ、ネクタイなどを見つけることができるようになりました。不安に思わなくてもいい物を見付けられたことで数年前より長い時間男性用スーツを着られるようになりました。
 本当は、スーツを着ないでいられることを望んでいます。しかし、筆者の見た目ではどう見ても男の人にしか見えません。だから、男性用スーツを着ないといけない場では着ないといけません。
 これからも男性用スーツを着て、男じゃないのに男の人に思われても不安に思わなくてもいいようにするにはどうしたらいいか考えていきます。

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